In 導入事例

公益財団法人東京都中小企業振興公社様の中小企業支援事業のひとつ、大型展示会、2018危機管理産業展(通称RISCON)参加予定企業の成功サポートを、昨年に引き続き本年もさせて頂く事になりました。

東京都中小企業振興公社様は、様々な分野で中小企業への支援を行なわれていますが、今回は、「先進的防災技術実用化支援事業」という防災製品・防災技術の実用化と普及を進める為の支援事業(費用の一部を助成)の一環です。

支援された企業が、助成金の効果を最大化する為には、技術改良をした商品・技術の販路拡大が必要ですが、リスコン/危機管理産業展への出展もそのひとつです。弊社は、公社様のプロジェクトチームの1員として、参加企業の出展効果最大化の為の課題解決を、主に営業面でサポートをするのが、役割です。7月から開催月の10月まで、サポートに入りその間2回のセミナーも予定しています。今回の事例では、第1回のセミナーの様子をご紹介させて頂きます。

出展効果最大化の為の全体研修「呼込みセミナー」

第1回目のセミナーで、私の解決するテーマは、この参加企業のみなさんが、この危機管理産業展で「会社や商品の知名度アップ」というような漠然とした目標ではなく、「新規顧客を獲得して販路を拡大」して頂く事。タイトルは『いきなり30憶セールスの「売る力」×「危機管理産業展」』ですが、私たちは通称で「呼込みセミナー」と言っております。大型展示会の自社ブースに、まずはお客様を呼び込む事、新規開拓に繋がるお名刺を沢山頂く事が重要だからです。

名刺獲得枚数が倍増

昨年のセミナーでは、大規模展示会に出展回数20回以上という私、柏が渾身でそのノウハウを失礼ながら叩き込ませて頂きましたが、結果として、ひとつの成果指標となる名刺獲得枚数は、私がサポートさせて頂く前の前年出展企業約30社の合計獲得枚数782から、1708枚と一気に1000枚近く増えました。どのような準備と現場での顧客対応が有効かを学んで頂いた効果です。体系的に学ぶという事は、本当に大切ですね。参加される企業様は、規模も小さい所も多く(弊社自身が一番の零細企業ではありますが)、体系立てて販促プロモーションや営業教育をされていない為、展示ブースで何をしても良いか判らないというのが正直な所だったようです。

今年は、東京都中小企業振興公社様と相談の上、より「体系的に“売る”という事を学ぶ」セミナーにしました。つまりこの危機管理産業展は、通過点であり、真の目的はこの展示会参加を通じ自社製品・サービスの販売を促進する営業手法を学ぶ事です。この辺りの企画側の志に私自身、おおいに共鳴しております。売り方が判れば、開発商品・サービスの今後の普及も容易となり、それが都市防災という大目標に繋がっているのです。

しかしながら防災という事業領域は正直に申しまして特殊です。個々の課題を解決して行く姿勢がないと、「うちは特殊だから」で終わってしまう場合が勿体ないです。研修中もどんどん演習に入って行って、出来るだけ多くの企業様に個別のアドバイスをして行きます。

冷たい雰囲気でスタートします

セミナーは、とても冷たい、冷凍庫の中で仕事をしているような雰囲気でスタートします。助成金を頂く企業向けの1社2名の必須研修ですので、会社から言われて嫌々来ましたという方も沢山いらっしゃる為です。これは昨年も、はっきり受講者の方から言われており、今回も同じ状況でしたので気にしません。気にしませんが、なんとかしないと進みませんので、大規模展示会出展の心得的な事をお話させて頂いた後は、もういきなり「売れる声」のトレーニングをガンガン始めてしまいます。

大規模展示会でボソボソ言っていても、何も売れませんので。アンケートにも「発声練習から始まった時は何事かと思いましたが、」という記述があり、思わず苦笑いです。売れる声のトレーニングは、やれば必ず身に着く事ですので、ご理解頂きやすいと感じています。

呼込みの方法は2段階で

「呼込みセミナー」と呼ばれるくらいですので、呼込みノウハウは、しっかりお伝えします。私の以前の業界は水産業界でしたので、大規模展示会の主力は、FOODEX国際食品展でした。この展示会では、試食は誰に召し上がって頂いても、お名刺を頂くお客様もどなたでもOKでしたが、この都市防災に携わる参加企業様の製品やサービスは、そのカテゴリーに興味を持つプロフェッショナルの方を呼びこまなければ意味がありません。

大規模展示会で効果的に顧客を呼込む為には、以下の準備が必須となります。

  1. 展示ブースに呼込んで価値のあるお客様を呼び込む15秒程度の連呼用「呼込みフレーズ」
  2. 自社の製品・サービスを端的に紹介する「1分間トークスクリプト」

社長や営業が呼込むだけでなく、大規模展示会は通常終日3日間と期間も長い為、営業職以外の方であっても、新入社員であっても、現場でご活躍頂く必要がある為です。お手伝いに来て下さった社員の方がすぐに無理なくできるような準備という「視点」が重要なのです。

実際昨年受講された企業様では、学んだノウハウを活かし、今年の新入社員の方が入社していきなりの5月の大規模展示会で、成果を掴まれたそうです。用意されたフレーズとスクリプト通りに対応する事で、3日間で30枚以上もお名刺を獲得されたとのこと。このように「誰でもできる」ように準備をする事が成功への近道となります。因みに、ひとりで30枚という事は、たとえば小さなブースひとつの出展であったとしても、開催期間中1日3名程度、トータルで10名の人員投入をされれば、頂くお名刺が300枚という事になります。私の業界に限りますが、これまでの出展経験から、新規顧客の1枚のお名刺獲得にかかる費用は22000円あたりが平均になっておりましたので、抜群の費用対効果となる訳です。

「呼込みフレーズ」を使った呼込み実践

こちら、我が社の15秒呼込みフレーズ練習中です。もうこの辺りに来るとセミナーが楽しくて、楽しくて仕方がないねという状況です。

しかし、大規模展示会の現場では、闇雲にやっていても無視される率が高くなり、直ぐに心がおれてしまいます。呼込みフレーズを連呼して、そのフレーズに反応されて目が合った人と話すんですよと、具体的に具体的に、誰でもできるように実演をどんどん行いながら、セミナーを進めて行きます。講師本人も、とても外資系のコンサルタントを12年もやっていたとは思えない程、いきなり30憶も売っていたバリバリの商社ウーマン(魚屋)時代、宣伝販売(マネキン)時代に戻って実演にも熱が入ります。

セミナーは、どんどん熱を帯びて呼込みの実演に入ります。今年は昨年からバージョンアップさせて頂いて、2つの演習で「呼込み実践」をみなさんにやっていただきました。実践の前には、プレゼンテーション研修でもお伝えするプレゼンの秘訣を幾つかご紹介させて頂きます。

そしてはじまるグループ対抗呼込み合戦。

このように、呼込みスクリプトを考えた上で「ただそれを口から出すだけ」というように準備して現場に臨めば、どなたでも戦力として大規模展示会で戦う事ができるのです。昨年の実績ですと約30社様が出展された東京都中小企業振興公社様の各ブースでも、商品・サービスの特性も勿論あるのですが、名刺獲得枚数は、10数枚から200枚以上と、準備によって大きな差が出ていました。

因みに、同業者の方を中心に、よく、こんなに事例で研修ノウハウを公開してしまって大丈夫ですか?と言われる事がありますが、大丈夫です。実際のセミナーでは、さらに具体的に「作り方」「実践の仕方」のノウハウ、そして、私が宣伝販売時代に会得した「マネキンの掟」と実演など、弊社にしかご提供できないノウハウに加え、「既存顧客の事前集客の方法」や「販促グッズの作り方」、「見込み客を顧客にするニーズの聴き出し方」「中小企業が大企業とお取引させて頂く為のホームページの作り方」など、まだまだ実践ノウハウ満載でお届けしておりますのでご心配無用です。

アンケート総合評価

冷たい雰囲気スタートを打ち破る、沢山のコメントと高いご評価を頂きました。

  1. 満足度:8.73
  2. 理解度:8.94
  3. どれくらい内容を取り入れたい:8.69
  4. 研修の推薦:8.56
  5. 講師の推薦:8.75

最も印象に残ったことコメント抜粋

  • 「製品のスゴさ<顧客のメリット」
  • 簡単にポイントを押さえた集客フレーズの作り方
  • チラシの作り方のノウハウ
  • お客さん目線での対応の大切さ
  • 事前の準備がどれだけ大事かという事
  • 自社ブースに呼込んだお客様にすぐPRをするのではなく、まずお客様の話を聞くこと
  • 単なる呼込みや来訪者へのアピール方法についての研修だと思っていたが、ビジネスパーソンとして役立つ情報が多く、非常に為になりました。
  • 顧客のメリットを考えて発言するということを意識していなかったので、なるほどと印象に残った
  • 伝え方1つで相手に与える印象が全然変わることに驚いた
  • 内容はある程度知識としてあったが、それを目の前でわかりやすく教えて頂き参加してとても良かったです。知識はあっても実践できてなかったことがわかった。
  • 先生の伝える力を知ることができて参考になった。
  • 話し方のトレーニングをするだけで、印象が変わるということ。準備が大切。
  • 楽しくわかりやすかった。15秒で伝えるのは難しいが勉強になった。
  • 技術者として今回のようなセミナーに参加してとても勉強になりました。
  • 展示会出展の前にこれだけ必要なタスク、準備が存在することに驚いた。
  • 先生の話し方が印象に残ってます。見習ってマネして、実践していきます。

どのように活用したいかコメント抜粋

  • 自分達の課題にどれだけ取り組めるかが大切だし、実施してみたい
  • 会話術は営業、プレゼンでなくても生活(家族との間)にも役立つと思った
  • 実際、弊社の他の製品についても見直したい
  • 呼込み時、呼込み後、どういう流れで話をするか、きっちり計画を立てて実行する
  • 発声練習をする。それをやるだけで、まずは相手の印象が違ってくるはず
  • 普段の社内での会話でも意識し、自分自身の社会人としてのコミュニケーション能力の向上に役立てたい
  • コミュニケーションのコツ(オウム返しや言い換えなど)は展示会に限らず、日々の営業でも実践したい。
  • 展示会のコツ(呼び込み、会期中にアポを取ってしまう等)は今回のRISCONから導入したい。
  • 普段の業務に活用していきます。
  • 自社の製品にどれだけ自信を持てるかということ。
  • リスコンの営業打ち合わせに使います。
  • 以前は目的がその場での目的(無難に展示会を過ごすなど)が多かったので、その後につなげるようにしたいと考えました。
  • 営業なので客先訪問時など常に活用できる。この研修内容を実践していくことを常に心がけたい。
  • 営業指導時に活用したいと思います。
  • 素直に取り組みます。
  • 全て積極的に意識して取り組みたいです。
  • 相手の話をきちんと聞いて何を求めているのかを意識しながら話す。

その他のコメント抜粋

  • わかりやすい説明でGood!
  • 名刺の数=意気込み、だと思いました
  • 具体的で明日から使えると思ったセミナーは初めてです
  • 率先して参加したセミナーではなかったが、とても楽しく過ごすことができました。
  • テキストにはないパワポにしか載せていないアドバイスが玄人っぽさを感じました。
  • 自分は資料の作り方が下手なので、効果的なプレゼンテーションの方法はぜひ知りたいです。
  • 中小企業にはこうした研修やノウハウを持った人材が少ないので、積極的にこのような機会を利用していきたい。

そして、続く9月の第2回では、このセミナーの振返りに加えて、せっかく頂いた名刺を活かして面談につなげる為に「アポ取り名人」という新規のコンテンツ、会場ホールでのプレゼンをお披露目の機会として活用する事で効果的なビジネスプレゼンの本質を学ぶ「売る為のプレゼン」まで、また盛沢山でお届けする予定です。

今回危機管理産業展に参加される皆様が、出展を通じて、沢山の学びと沢山の成果を掴んで頂けるように、引き続きサポートをしてまいります。

10月10日から3日間、東京ビックサイト西ホールで開催の危機管理産業展のご案内は、こちらです。

http://www.kikikanri.biz/riscon.html

今回の危機管理産業展では、RISCON、サイバーセキュリティワールド展、テロ対策のSEECATの同時開催ですので、お越し頂く予定の方には、ぜひRISCON東京都中小企業振興公社のブースへお立ち寄り頂ければと思います。

西ホールで10月11日、12日の両日、合計6社が技術改良を重ねられた防災製品・防災技術のプレゼンテーションを1社12分程度で行います。私は呼込み要員と司会者として入らせて頂く予定ですので、皆様ご自身のもしもの時の安全・安心の為に、お時間を頂けるようでしたら、こちらも合わせて、ご参加頂ければと思います。

10月11日(木)14:00~14:45 公社助成金事業「先進的防災技術実用化支援事業」の成果製品紹介

10月12日(金)13:00~13:45 公社助成金事業「先進的防災技術実用化支援事業」の成果製品紹介

このような商品・サービスをご紹介させて頂く予定です。

http://www.tokyo-kosha.or.jp/topics/riscon2018/index.html

(2018年8月実施)