In 社長の追伸

リクルート社の出版する「2018年度版 社会人&学生のための大学・大学院選び」の取材を受けました。記事内容の一部はWEBでも紹介されています。

今日は、この記事の中でもご紹介しておりますが、なぜMBAだったか?という事とその効果についてご紹介させて頂きます。

MBAとは、経営学修士、Master of Business Administration(MBA)の略称です。

私が2015年から2年間通学していたのは、明治大学専門職大学院グローバルビジネス科です。夜間と週末に通学し46単位を取得し修士論文を提出して審査を受け卒業となります。1年目は、月・火・木・金・土、時々日曜日の通学というのが兎に角きつく、曜日をしぼりったものの、その代わりに土曜日は終日等かなりの集中力を擁し、最後には修士論文で四苦八苦。実際この最後の七転八倒的な四苦八苦については、モチベーション研修における気づきネタとして使える程です。

なぜMBAだったのか?

一昔前の外資系企業ですとMBA取得で年収が一気に数百万も上がったり、外資で役員クラスになるにはMBAが必須などという事も言われていたようですが、MBAという学位を取得することに関しては私の場合、当初からメリットは感じていませんでした。それよりもコンサルタントとして知識の井戸を枯れさせない為に、専門領域の学びを深めたいというのが正直な所でした。私の成果を上げる為の13個の心がけには「自己投資は最大の顧客サービス」という項目もあり、所属していたコンサル会社で最長老となってしまい、周囲からのフィードバックが殆ど貰えないレジェンド状態に陥っていたので、厳しい環境に自分を追い込みたいという気持ちもありました。

MBAコースの効果

学びの効果として最大なものは、課題や研究内容に対する取り組み姿勢を学んだ事です。これは研修で学びを提供する際にも非常に役立っています。

通常のMBAコースでは、経営に関する全般を学ぶのですが、私の場合は初めから専門性を高めたいという明確な意図を持って入学しました。明治大学専門職大学院には、人事領域で高名な野田稔教授がいらっしゃいますが、1年目で野田先生の授業を取れるだけ取らせて頂きました。

授業が始まると人事以外にマーケティング分野にも実は人事領域と大きく関連する領域、いわゆる境界領域がある事を知り、またその分野で研鑽をする良い仲間にも出会えた事も幸いして、ますます勉強には深みを感じる事ができるようになりました。

私は「経営理念浸透」に関する修士論文を書き上げましたが、最終的には、これを書き上げた事で課題に対する取り組み姿勢が変わったと感じています。論文を書く際には、お作法があり先行研究をしっかり読み、研究した上で先人の知恵に自分の考えを加えて行きます。なにもない所から「私はこう思います」という書き方をするのは、エッセイやブログではないのでNGなのです。

課題に対する取り組み姿勢が具体的にどこが変わったというと、もっとも大きな点は以下の2点です。

  • 既存研究を徹底的に調べる癖がついた
  • 物事を説明する際に、証拠を示す癖がついた

これによって、自分自身の提供する研修構成の論理構成にも良い影響があり、より納得感を受講者の方に感じて頂けるようになったと思います。

使わなければ意味がない

という訳で、個人差はあると思いますが、仕事柄私の場合は、学びはすべてビジネスで活かせるものとなりました。

「MBAなんて今時無意味だよ」と批判する事は簡単なのですが、学び続ける姿勢や未知の領域へのチャレンジを強制的に短期間で集中的させてくれる場としての社会人大学院は、ビジネスパーソンのキャリア形成においてとても有効だと感じています。ただし取組み際の「目的意識」と「使わなければ意味がない」と学びを更新して常にアウトプットを意識するのは必須という事も私は同時に感じています。

お金で怯む前に調べる

社会人大学院で国内MBAを取得するには、250万~400万程度の自己投資が必要ですが、残り2年程度のハローワークの時限制度で専門実践教育訓練給付金実践教育というものがあり、認定校の場合、これまで給付金制度を利用していないなど条件が揃うと最大96万円の給付を貰う事ができます。私はこの制度と学内選抜で頂ける返還不要の奨学金制度を利用しました。お金の問題については、怯む前に調べてみる事をお勧めします。

またもし検討される場合、通学と通信がありますが、私は通学を強くお勧めします。とても通信では続けられなかったと思うからです。

論文はご希望の方にお送りします

つたない研究成果ですが、経営理念浸透についての論文についてはご希望の方にお送りしております。『「経営理念の浸透レベルの違いが組織成員に与える影響について‐「理念への共感」に着目した経営理念浸透‐』にご興味のある方は、info@pygmalion-hrd.comまでご連絡下さい。