In Blog ソリューション MR研修 掲載, 営業力強化

はじめの著書「突破せよ!新時代を生き抜くMRの掟」を2021年7月30日に上梓させて頂きました。製薬会社の営業職MRさん向けの本です。リモート営業に完全に対応したスキルをぎっしり詰め込みました。そして、業界外の私ごときが、本当に僭越ではありますが、外部からみた製薬業界の不思議な慣習なども解説させて頂いています。お陰様で大変好評です。

私は、この本に医療施設を訪問する営業職に役立つノウハウはすべて書いたので、あとは皆さんこの本を買って下さい。もしくは会社にまとめて買ってもらって下さい。私はこの本が読み易くなるように、製薬各社さんを回って本の大切なポイントを講演していきます。

これが、思い描いた書籍出版後の未来でしたが、結局普通に営業コンサルの仕事や、本に書いていないテーマで研修をご依頼頂き、毎日弊社のオフィスである勝どき研究室に引き篭もって、あくせく新しい研修を作っています。すべてカスタマイズ、すべて新研修。この研修パーソナライズ化の波は、もう防ぎようがありません。

出版のきっかけは「飛び込みアポ電」

出版のきっかけは、本の中にも書いていますが、医薬経済社さんへの飛び込み電話セールスです。「私は、こんなノウハウを持っています、だからこんな本が書きたいです」と飛び込みアポ電話をかけました。単に翌日の午前午後でMRさん向けの「アポ取りの達人」という訪問規制突破の為の研修が控えていたので、とりあえず自分の研修で教えているアポ取りのノウハウが錆びていないか力試しをしてみようと、ほんの出来心で飛び込みセールスをしてみただけでした。まさかたったの4日で出版が決まるとは夢にも思いませんでした。

電話をかけた時点で、当然ひとつも書けていなくて、「医薬の進歩を英知でささえる」という昔お付き合いしていた医薬情報を提供する会社のスローガンが頭の中で反響しているのみ。当時このスローガンに触れるたびに熱くなっていた自分を思い出し、これだけMR研修を実施したのだから、私にも無い知恵で医薬の進歩に貢献させて!という熱意だけが独り歩き。そのような勢いだけでアポ電をした為に、提案書の書き方の研修もしている割には、当日出した書籍出版の提案書は、半分はブログのコピー、歌舞伎の18番「勧進帳」で弁慶が何も書いてないのに、あたかも書かれているように巻物を読み上げるシーンのようでした。

提案書は、ひどいものだった事と思いますが、問題提起に賛同して頂いた私の医薬経済社さんには、感謝です。8月からは、医薬経済の本紙の方でも「アフターコロナのMR像」という連載を月2回ではじめました。こちらは、格調高いご契約者様向けの雑誌ですので、私も背伸びをしまくって、「あんた誰だ?」という感じで書かせて頂いています。

次のチャレンジは「クローザーMR研修」

無事書籍も出版され、この後取り掛かる予定なのは、クローザーMR研修です。クロージングを得意とするプロフェッショナルMRの育成です。書籍の中にも書かせて頂いていますが、会社の方針はとっくに「成果指標から訪問件数をはずします」と変わっているかも知れませんが、MRの皆さんの頭の中は、「昭和のまま」です。

一般の営業が言う「商談」の事を「面談」と言い、さらに驚いた事に面談の事を「コール」と言い、未だに「コール(訪問)するのが仕事」のような所があります。一般営業でいうクロージング(商談を閉じて来る)が、とても弱い驚くべき営業職なのです。

先生に処方確約を頂く、または次の患者さんとの診察の機会に、この製剤の説明をしますねというIC確約を頂く、そして新しい施設でも処方が可能となる新規口座を開設して貰う。このプロセスでどのようにアプローチして、どのような言葉を発して、クロージングして行くのかを、また柏にビシビシしごかれるという恐ろしい研修を設計中です。

最初にご相談を頂いた時は、そのような専門的な会話のコーチングまで私に出来るわけないとお断りする気満々だったのですが、90分を超えるディスカッションの中で、お客様の話を伺っているうちに、自分でも出来ることが沢山あると、気づいてしまいました。そして、いつもお送りするサマリー(要約メール)もそこそこに、またこれだけで本が一冊書けるくらいの4回コースの提案書を一気に書き上げました。

最終決定を頂くのは、実は本日ですが、この研修は、まさに成果に一番近いところですし、確実にMRさんのサポートになることと思います。この視点を考えついたお客様は、凄いと思います。

そのような訳で、本を出したら世界が変わるかと思いましたが、このように結局毎日がカスタマイズ、毎日がお客様との価値共創の時間というのは、変わりませんでした。皆様も、またぜひ私にチャレンジングな案件を投げて頂ければと思います。

「突破せよ!新時代を生き抜くMRの掟」書籍の内容
第1章 製薬業界のガラパゴス化
第2章 2度目のアポはなぜ取れないのか?(価値共創)
第3章 聴く力(コミュニケーション)
第4章 オンライン面談力
第5章 アポ取りの達人
第6章 スランプ脱出法(ビジョン&達成)
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書籍出版の裏話~準特急高尾山口行きの中で~

製薬会社MR向けの書籍を出版する。これが、2021年の自分の達成すべき目標の一番上に書いてありました。ビジョンや目標をしっかり思い描く事は大切ですね。

そして、この目標は、昨年友人2人と高尾山へ行く京王線の中で決まりました。「そんなにMRさんの仕事ばっかりしているなら、それを本に書けばいいのに、ブルーオーシャンでしょ」と、元大手調剤薬局の経営企画の部長で(この調剤薬局グループも飛び込セールス、その後友人に)、現在は独立して縁があって私の紹介で製薬会社の仕事を1年していて医療業界に精通しているS女史と、もと大手量販店の人事の役員をしていた物事を戦略的に俯瞰するのが得意中の得意のK女史に言われました。

ブルーオーシャンとは、競合のいないマーケットの事です。私の特徴は、製薬業界の業界外の営業職という点です。そして、業界外であるのに、1年で100本を超える製薬会社さん向けのオンライン研修を一気にやってきたことです。そして、理論も大切にするものの、結局は、完全な営業の実務家。そのアイデアを聞いた時に、競合のいない海でゆうゆうと泳ぐ自分がイメージできました。

営業職向けの本は、すでに乱立していて、まさにレッドオーシャンでしたが、確かに切り口を変えて読者層を絞れば・・・・これから山登りに行くというのに、準特急高尾山口行きの電車の中で私の戦略を熱く語る二人に背中を押されて、その気になりました。因みにこの2人の大きな転機となる転職の話をしたのも、同じく京王線の中でした。私達にとって大切な事はみな京王線の中で決まっていくようです。

この本の感想として、製薬会社の方々から一番多く頂いているコメントは「一気に読みました」と言うものですが、元製薬会社人事の方から以下のような示唆深いコメントを頂きました。

良くやってしまいがちなダメな例 → なぜダメかという理由 → では、どうすれば良いのか →良い例 という順で、裏付けとなる理論や柏さんの体験、見聞きした実話を交えて語られるので、説得力バツグンで腑に落ちます。

このようにコメントして頂いて気づいたのですが、構成がいつもの私の研修と同じなのですね。Amazonの書籍レビューにも「ピンポイントで悩みを解決してくれる研修を受けているような感じで読み進められました。」と書かれていましたが、言われてみればその通りだと思います。このように、はじめての本は、自分にとっても大変勉強になりました。

尚、MRの掟という本ではありますが、今Amazonの書評は、MR以外の営業にも有効というレビューで埋まっています。MRを営業、先生をお客様と読み替えると、どの業種の営業の方にもお使い頂ける為です。リモートでの営業スタイルにお困りの営業の方も、機会がございましたら是非お手に取って頂ければと思います。

【出版記念講演】

ヘルスケア業界向無料セミナー「激化する訪問規制どうする?MR教育新時代へ突破せよ!」