In 導入事例

公益財団法人東京都中小企業振興公社よりご依頼を頂き、ビックサイトで行われた大型展示会、2017危機管理産業展(通称リスコン)での成功をサポートさせて頂きました。この組織は、東京都の中小企業の為の総合支援機関です。様々な分野で支援を行なわれていますが、今回は「先進的防災技術実用化支援事業」という防災製品・防災技術の実用化と普及を進める為の支援事業(費用の一部を助成)に係わるサポートでした。

支援された企業が、助成金の効果を最大化する為には、技術改良をした商品・技術の販路拡大が必要です。リスコン/危機管理産業展への出展もそのひとつです。また主催者側としては、この専門家の集まる展示会への出展で次年度以降に助成を行う先進技術を持つ優良中小企業へのアピールも重要な目的のひとつとなっています。今回の危機管理産業展へは、支援を受けた企業から25社が出展しました。

出展効果最大化の為の全体研修

私の解決するテーマは、この参加企業のみなさんが、この危機管理産業展で「会社や商品の知名度アップ」というような漠然とした目標ではなく、「新規顧客を獲得して販路を拡大」して頂く事。昨年も同じように支援企業が出展されたそうですが、支援を受けられる参加企業の皆様は、規模の小さなところも多く、体系立てて販促プロモーションや営業教育をされていない為、展示ブースで何をしても良いか判らないというのが正直な所だったようです。そこで、まず支援企業全社に対して、半日研修(5時間)、その後特設ステージで開催3日目の45分の枠を使い、プレゼンテーションをする2社に対して個別にプレゼンテーショントレーニングを行う事にしました。

展示会場で戦う武器となる「伝える力」

目的 「新規顧客を獲得して販路を拡大すること」

  • 伝わるプレゼン/自社の技術・サービス・商品を端的に説明する
  • 会場での来場者対応のポイント/呼び込み
  • 商談につなげる来場者対応「聴く力」/見込み顧客の対応
  • 販促物作成のポイント

何よりも、まず「丸腰で戦場に行かないで下さい」きちんと、こうすれば売れるという武器が必要ですという事を繰り返しお伝えしながら、具体的なスキルを学んで頂きました。主催者である公社様に「呼び込みの研修」もお願いしますと言われた時は、そのような研修の手持ちがない為絶句しましたが、よくよく考えてみれば自分の営業経験のスタートは、18歳の時に「宣伝販売員(いわゆるマネキン)」であり、その後水産商社時代を中心に20回以上も大規模展示会に出展し経験を積んでいます。とりあえず外資系コンサルタントで12年であるとか、MBAであるとか、そういうカッコをつけたような経験を脇に置いて、生の実業経験を掘り起こし、すぐに使える、誰てもできるを基準に新コンテンツを創り上げました。結果的にこの展示会での「来場者対応/呼び込み」の部分は、「見たこともない研修」として、大変喜んで頂き、実際の現場での効果もまさに「抜群」という結果となりました。

  • このアンケート結果は、以下の通りです。すべての項目で9点以上です。
    ご満足度 9.15
    理解度 9.12
    活用したい度 9.26
    研修推薦度 9.15
    講師評価 9.26

参加されたときに、はっきり「会社に言われて来ました」というも数名いらっしゃったのに、終了時は、「これならできる」「私たちには、まだやることがある」「この貴重な機会を活かそう」と前向きになってお帰り頂けました。「ものすごく判り易かった」とアンケートにも書いて頂いたこの研修の詳しい様子は、こちらのブログ「大規模展示会での成功を勝ち取る」でご覧頂けます。

 個別プレゼンテーションコーチング

プレゼンテーション登壇企業での、個別プレゼンテーションコーチング。ご登壇される企業へ訪問しそれぞれ3時間のスペシャルコーチングとパワーポイントの修正サポートをさせて頂きました。

すでに弊社では、会社社長様や役員の方々を中心に1対1のエグゼクティブ・プレゼンコーチングをお引受けさせて頂いておりますので、このあたりのノウハウは、自信がありました。当初2社合同の2名様に対して、2度のコーチングの予定でしたが、念の為事前に訪問させて頂いた所、企業カラーもプレゼンレベルも良い意味で異なることが判りましたので、2社同時ではなく、会社毎の指導にさせて頂きました。ここでは、「売る」為の効果的なプレゼンテーションの方法とパワーポイントの作り方について、ご指導させて頂きましたが、プレゼンテーションを担当された株式会社谷沢製作所のご許可を頂いて、修正前と修正後を1枚お見せします。

いかがですか?同じ情報ですが、見せ方でインパクトは変わります。通常こちらは、1枚につきという形態の別料金でお引き受けするのですが、今回は主催者である東京都中小企業振興公社の方々、そして参加企業の皆さんの心意気も素晴らしく、私も兎に角この仕事に熱中してしまい、無料でサポートさせて頂きました。チェック、修正したパワーポイントのシートは40枚にも上りましたが、きっとずっと使って頂けるものになったと思います。

オープンスペースでのプレゼンテーション

そして、当日。いよいよプレゼンテーションです。演台の後ろで、手元のカンニング用のメモを見ながら下を向いてするプレゼンテーションではありません。パワーポイントも、字でいっぱいの、自分がこれから説明する内容をずらずら書きつらねたものではありません。演台から離れ、開場のお客様とアイコンタクトをしながら、十分に練習を積んだ商品紹介と助成金の有効活用について、ご指導させて頂いた2社が、20分ずつプレゼンをしました。

その結果は、オープンスペースの会場にも係わらず、途中お帰りになる方も殆どおらず、もう感動的でした。プレゼンテーションは、やる気×適切なスキル×正しい練習で、どなたでも、飛躍的に進歩できると感じた瞬間でした。本当に何度写真を拝見しても、最初を知っている私としては、感動的過ぎて泣けてきます。下の写真のプレゼンテーターは、しっかりお客様を見ています。パワーポイントにも余計な情報は、一切ありません。

こちらの会場では、私が司会もさせて頂きました。司会は、経験がありませんし、「別に私がやらなくても」と最初は完全に及び腰でしたが、結果は・・・・・そこにマイクがあったのです。私にマイクは、「猫にかつぶし」でした。始まるまでの15分間をフルに使って、開場への集客と入場待ちをする沢山のお客様に対して、振興公社の助成金事業の宣伝をさせて頂くことができました。

「都市防災にまい進される東京都の中小企業の皆様に、技術革新のサポートとして最大1000万円のご支援をさせて・・・・・」など、こいつ頼まれてもいないことを、しかも台本もないのに、よくしゃべるなぁと振興公社の皆さんも驚かれたと思いますが、回数を重ねて行った事前の打合せで、支援事業の意義やそのポイントをご共有頂き、資料も沢山頂いていたことが、この瞬間に活きました。15分前からマイクは使えると言ったものの、その油断ならない状況にリスコン運営側は、マイクボリュームを慌てて下げたのではないかと思います。

お名刺獲得枚数は昨年プラス1000枚

出展25社のブースは3ブロックに渡って展開されていました。メールマガジンでフォローをしていたとは言え、実際の研修はわずか半日で、殆ど人前で話をしたことのない方々でしたので、心配でしたが、当日の皆様の頑張りは、こちらもプレゼン同じく、もう感動ものでした。

写真の女性は、研修でも一番がんばっていた方です。ひとりでも多くのお客様にブースにいらして欲しいと、わざわざ目立つように緑の雨合羽、被られているヘルメットには、マジックで「防災」と書かれています。この姿のまま、3日間頑張られました。私が社長なら、ぜったい社長賞金一封です。結果的に危機管理産業展での振興公社様のブースにおける参画企業25社様の合計名刺獲得枚数は、昨年の782枚を1000枚近く上回る1,708枚となりました。

 

東京都中小企業振興公社の皆様

今回依頼主である東京都中小企業振興公社の皆様には、本当に自由に泳がせて頂き感謝しております。責任者の方からは、「最高のコストパフォーマンス」とお褒めの言葉を頂きました。「最高の“コスト”パフォーマンス」です。価格以上の大きな価値をお感じ頂けたようです。この写真が今回のベストチームです。本当にやりがいのあるお仕事でした。

自分自身の営業研修でも顧客経験価値、お客様と共に価値を生み出してこそコンサルティングセールスとお伝えしていますが、まさに今回、共に価値を作り上げることができました。今後も、お客様と共にチャレンジをして行きたいと思います。

関連ブログ

大規模展示会での成功を勝ち取る

ご依頼先情報

会社名公益財団法人東京都中小企業振興公社
所在地〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町1-9
職員数349名
URLhttp://www.tokyo-kosha.or.jp/
事業目的東京都における中小企業の総合的・中核的な支援機関として各種支援事業を提供し、東京の経済の活性化と都民生活の向上に寄与する