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チーム・マネジメント研修

日本生命保険相互会社 重点市場開発室様で、「チーム・マネジメント研修」90分を東京と大阪で実施させて頂きました。対象者の方々は、リーダー養成講座に参加されているリーダー候補者の方々です。
日本生命様は、非常にしっかりとした昇格者教育をされておられ、参加者の中で優秀な方が来年4月時点でポストがある場合はリーダーへ昇格となり、チームの指導・育成という新たな職務に就くこととなります。

入社4年目あたりという若手の方ですが、養成講座に参加する資格のある実績的にも優秀な成果を出されている女性職員の皆様です。入社5年目でリーダーになった場合、自分の下につくメンバーとは年も近く、「年は近いが立場も違い、考え方も違う」メンバーをどのようにまとめて行くのかが課題との事でした。連続で年に複数回行われるようですが、今回は、全体としては1日半の研修の中の初日のスタート部分を担当させて頂きました。

意識の醸成より現場で使う武器を

女性管理職「候補者」研修でよくある課題は、「リーダーを目指す意識の醸成」ですが、今回は意識醸成より現場で使える武器としてのリーダースキルをお渡ししたいと考えました。私自身、30代の商社ウーマン時代には、課長になりたい、なりたいと「目指せ!!上級管理職!!」というホームページまで作って会社にアピールしたものの、会社の規模的にも課長職研修などはなく、いきなり課長になりました。そして、課長になってしまってから途方に暮れて、部下の育成に大変申し訳ない事に立て続けに失敗しています。同じ失敗を参加者の皆様にはして頂きたくありません。そこで、今回は「リーダーシップを取りましょう」のような話は、あえてパワーポイント1枚でスキップしてしまい、実践リーダー講座のような設計としました。

研修の構成

研修の構成は以下の通りです。90分ですので、もっと少なくても良いのですが、日本生命様は社内トレーニングも充実されており、まして今回のような研修ですと全体としては1日半の構成で「先輩との対話」の時間なども取られているので、外部講師としては、社内講師では、なかなか対応でできない体系的な学びのフレームとそれぞれの方の学びの「きっかけ」を差し上げて、この研修だけではなく、その他の研修や学びの機会の吸収効率を高めて頂くのがベストではないかと考え設計をしています。

・チーム・マネジメントとは何か?
・チーム・マネジメントの4つのフレーム
・リーダーの説得力
・チームメンバー育成の為の対話
・チームメンバーの価値観を見出す
・動機づけの方法
・チームビジョンの大切さ

対象者で変わる研修の流れ

若手女性営業職の皆様という事で、全編和やかな雰囲気で進んで行きましたが、先に実施させて頂いた東京50名様と今回実施の大阪40名様を比較すると、若干東京の方がすでにメンバーを任されている方も多いという構成でした。また参加者の方がリーダー候補と言え26歳~27歳の方中心だったのは、私の中のイメージでの想定より若く、講師と年齢が離れ過ぎている事で「あの人だから出来たのでは」的な印象をお持ち頂かないように配慮させて頂きました。

その為、第2回目は特に、いきなりバンバン当てたりするのは控えめにして、考えてグループ内でアウトプットをして頂くというような構成にしました。2回目の大阪の私の中のテーマは、「柔らかく・柔らかく」。いつもは、私は研修の時はパンツスーツに白ジャケットでビシッなのですが、今回は華やかなワンピースという事で、見た目も柔らかさを演出、年は離れているけど「怖くないからね」という演出をしてみました。顔は変えられませんので、効果があったかどうかは不明です。

チーム・マネジメントの4つのフレーム

チーム・マネジメントの4つのフレーム「方向性」「育成」「動機づけ」「チーム生産性向上」で考えて行きました。このフレームについては、現状分析として得意なもの、恐らく難しいと感じるもの(不得意なもの)を「チームを任されたら・・・・・・」と仮定して、お隣の方と意見交換して頂きました。全体で皆さんに伺ってみますと、得意なものは、「方向性」や「動機づけ」、苦手なものは「育成」という方が多かったです。特に育成は、「やったことがないので、まったくどうして良いのか判らない」というような率直なご意見も頂きました。
東京も大阪も「動機づけ」には自信を持っておられた方が多かったのですが、終了時の振返りのご意見では、結果的に動機づけで「できていなかった」と気づかれる方が多かった印象です。どうしても、営業職は、数字の世界なので数字で詰めたり、数字をモチベーション向上のドライブ(きっかけ)にしたりしてしまう事が多いようでした。

ハンドアウトはメモでびっしり

A4で表裏のハンドアウトをご用意させて頂きまして、研修内で明示するモデル(図)などは、網羅するようにしました。とにかく、みなさんメモをビッシリ取られているのが印象的でした。基本的に真面目な方ばかりです、研修への取り組み姿勢も本当に素晴らしい方々ばかりでした。

インタラクティブな研修で気づきを深める

研修スタイルは、いつものようにインタラクティブ(双方向)で行いました。今回は90分ですが、島形式という6名一組のグループで座っていただいたので、それを最大限に生かしたいと考えました。ペアのディスカッションとグループディスカッションの演習は、なんと合計7回です。研修を実施する講師としては、怖い研修設計ですね、良く時間内に収まりました。しかも、その他にも、どんどん会場内のご意見を拾っているので、私の心臓は研修実施の度に、どんどん強くなって行くようです。インタラクティブな研修を目指すならが、中途半端な事は、しない方が良いと思っています。また発表して頂いて皆さんの言葉で語った方が、絶対現場で使えるのです。

たとえば、チームメンバーへの共感の所で、「おっしゃる通りです」「私もそうです」「私もそう思います」等、言う相手に共感する場合の相槌の例がパワポ画面でお出ししますが、今回の東京開催では、ディスカッションの後、どんな意見が出たのかを、みなさんに当てて行くと、「わかる、わかる」等という言葉が出てくるわけです。「私もそう思います」より「わかる、わかる」の方が、120%チームメンバーに響きます。

期待が人を育てる「ピグマリオン効果」

方向性を示すというパートでは、チームを持ったらチームのビジョンを部下と一緒に作りましょうというお話をさせて頂きました。こちらの会社では、常に「使命と誇り」を持って仕事をしましょうという事が、あらゆる場面で問われます。そのしっかりとした哲学(フィロソフィー)があるからこそ、この話も生きてきます。

このような研修では、最後にタラバガニの下敷きになった話からビジョンの大切さをお伝えするのが、私の鉄板(定番)な流れですが、今回は9月に実施した同部門の成績優秀者の500名研修(FCアカデミー)にもご参加の方が数名いらっしゃいましたので、敢えてタラバガニなしで行きました。

今回の最後のお話は、弊社の「ピグマリオン」という社名の由来から。チームメンバーに期待をかけて下さい、期待が人を育てますというお話です。私が大学院で経験したポジティブな人間でも「怒られ続けるとどうなるか?」という赤裸々事例でお話させて頂きました。私は、幸か不幸か、まったくこういうエピソードには事欠かないのです。

重点市場開発室様とは、今回で2回目のお仕事でしたが、事前打合せでの御提案の際に「イメージ通りです」と太鼓判を押して頂きましたので、ご期待に応えるべく、こちらも万全な準備で挑みましたが、「女性」「営業職」「管理職」というようなキーワードの研修は特に受講者の方との相性が良いようです。ご共有のご許可を頂いておりますので、また今回のアンケート結果について、追ってご紹介させて頂こうと思います。

 

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