In 社長の追伸

本日は、山登りと生産性向上実践レポートです。

木漏れ日の中でリフレッシュ・山登りのススメという、高尾山に登り始めた話をブログに書いたのは、わずか1年半ほど前の 2018年2月12日です。人生100年時代の為の身体作りなんて言っていましたが、大きく私の背中を押してくれたのは「Nature Fix 自然が最高の脳を作る」という書籍です。この書籍を読んだ事で、仕事の生産性を上げる為には、脳に良い事をすべきであり、身体を動かし、自然に触れる事で自分の精神も安定するという事を知りました。書籍の中では、自然の中をトレッキングする効果が、各国の研究を元に紐解かれていました。

日本の低山は夏は暑くて登れない、かといって北アルプスなんてそんな技量もないという事で、2018年の夏には、スイスに行ってユングフラウ周辺やマッターホルン周りでハイキング(トレッキングとは言えないレベル)、旅の最後にフランスのシャモニーという所に行き、モンブランという山のすばらしさと、周辺の少々歯ごたえのあるトレッキングコースを知りました。

という訳で、行動力あるねぇとまた言われそうですが、今年はいきなりツールド・モンブランという事で、モンブランという山をぐるりと一周するコース(スイス・イタリア・フランス)に16日間お休みを頂いて行ってきました。結果として、更にその素晴らしさ、リフレッシュ効果の高さを認識し、これは来年は是非、女性限定企画で申し訳ありませんが、Executive Retreat for Womenとして、日々頑張って働く女性のみなさんをお連れしたいと考えています。ヘトヘトになって働くより、高い成果を上げる為に山へ行く、これを是非流行らせたいと思います。また、今回はガイドブックに載っていない所にもかなりチャレンジしてきました。まだ見ぬ世界へというわくわく感も最高です。

ツール・ド・モンブランといのは、トレイルランニングの世界大会でも有名なコースで、現地に行くと皆さん短い人で8日、だいたい10日~12日ぐらいをかけて山小屋に泊まりながら一周歩き通している感じでした。山小屋で他の人たちに会うと、みなさん「何日かけているの?」が合言葉なのですが、16日と言うと、ほぼ間違いなく{えええええ~~~」という感じで驚かれます。実は私は1日のコースタイム2-3時間の所で標高差が1000M以下(殆どは500M以内)の所を選んで、コースタイムの倍ぐらいのペースでトロトロ歩いており、しかも楽な部分しか歩いてないので、一周が繋がっていないのです。途中でこれをツール・ド・モンブランと言ったらヒンシュクモノだと途中で気づいて、「私は違うの、ちょっとハイキングしているだけ」と言う事にしました。

クールマイヨール、アオスタ、シャモニーを起点に山小屋にも4回宿泊。ヨーロッパの山小屋は、日本の山小屋とは雲泥の差で、とても綺麗でおしゃれ。あまり素敵な小屋ばかりだったので、泊まらない日もあちこちの山小屋でランチを食べるのが私のゴールになりました。というわけで、勝手に今年のトレッキングコースランキングはこちら。

1.イタリア グランパラディソ アルプモネー

ここは、ツール・ド・モンブランからは外れているのですが、アオスタからバスで1時間のコーニュという田舎街から更にバスで20分程のバルノンティ村から歩いたグランパラディッソは、まさに天国のような素晴らしさでした。殆ど情報の無い中、あんなにお金を使ったのに、こんな時だけしか役にたたない英語を駆使して、道を聞きまくってようやく辿り着きました。麓は上高地のような雰囲気で、お金持ちそうな方が沢山歩いておられましたが、本格的にトレッキングをする人は少ないようでした。

2.フランス バルム峠から行くアルバート1世小屋

軽い気持ちで歩き始めたら、意外にもタフなコースで、最後の最後で、食べ物が無くなって非常に焦りましたが、その氷河をまじかで見れるという景色とアルバート一世という山小屋で食べたオムレツが五臓六腑に染み渡った経験でした。

3.フランス プレヴァンから行くベラシャ小屋への道

シャモニーのプレブァンという展望台からのツール・ド・モンブランのコースです。街を挟んで反対側にずっとモンブランを見る事ができます。コースタイム45分でべラシャ小屋まで行けるのですが、私はへなちょこなので途中で引き返しました。ラスト3日間はエグゼクティブ・リトーリートのトライアル版的に一人ではなかったので、同じ場所に同行の女性(ハイキング経験ゼロ)と朝食を食べに出かけたのですが、この時の雲海がまた素晴らしかったです。

4.フランス ビューエの村から行くラピエールベラ小屋

ホテルのウエイトレスの方に教えて頂いた、シャモニーから少しスイス方向へ電車で移動したビューエの村からのコース。日本の西沢渓谷のような滝あり、川ありのコースから、イタリヤのベニ谷風のコースまで、兎に角到着までの景色の変化が素敵な所です。遠足の子供たちも沢山いる地元の人に愛されているコース。ここも、やっとたどり着いた山小屋でのチーズの皮を焼いたクルート・オ・フロマージュというグラタンが最高においしかったです。

5.イタリア コンバル湿原からメゾンベイユ小屋への道

エリザベッタ小屋という有名な山小屋に泊まった翌日歩いたツール・ド・モンブランのコースです。一度登り切ると歩きやすい尾根道が続き、楽々と雄大な景色の中を歩けます。ずっとこの道を一緒に歩いたお姉さんが写真が上手で、お気に入りの1枚です。

ひとつだけ山小屋もご紹介します。ヨーロッパの山小屋は、だいたい1泊50ユーロ、日本円で6000円ぐらいで、コース料理の夕食付。さらに殆どの所でシャワーが使えるという快適さです。こちらはベルトーネ小屋という山小屋です。大部屋ではなく半個室を予約したらハイジの家のような素敵な離れの4人部屋、二段ベッドが2つ。

隣のベッドの方は、日本だったら役員でもしていそうな紳士的なおじさまでつたない英語で話もぼちぼち話ていたら、(ベルギーかどこかの方なのですが)身の上話がはじまって・・・・バクスターという会社にいたのに部門が変わった途端(おそらくバクスアルタ)、シャイヤーに買収されて、今年また違う会社に買収されて、リストラされそうって・・・をぃをぃ、それって武田薬品工業さんですよねって。(笑)

blood diseaseとか、そんな話だったら英語でも判ってしまいますよ、私。というより、初めてヨーロッパ山小屋で隣のベッドが日本企業の方というのもご縁なのでしょうがすごい話です。なんだか完全に引き寄せ力の無駄遣いのような気がしますが。この隣のおじさまが、武田薬品工業さんというのが、今回の旅行で一番の衝撃でした。

人生100年時代の体力作りと生産性向上の為に、ぜひ皆さんも山登りに挑戦されませんか?