In 社長の追伸

リクルート社の出版する「2019年度版 社会人&学生のための大学・大学院選び」WEB版明治大学専門職大学院グローバルビジネス科の修了生インタビューページに、私、株式会社ピグマリオンの私、柏が昨年に引き続き掲載されました。(年齢と写真を昨年と変えただけとも言います)久しぶりにそう言えば的にMBAを取得した事を想い出しましたので、本日は「MBA取得のメリット~1年後~」をご紹介させて頂きます。

MBAとは、経営学修士、Master of Business Administration(MBA)の略称です。

私が2015年から2年間通学していましたのは、明治大学専門職大学院グローバルビジネス科は、夜間と週末に通学し46単位を取得し修士論文を提出して審査を受けMBA取得、卒業となりますが、1年目は、月・火・木・金・土、時々日曜日の通学で疲労困憊、2年目は修士論文で四苦八苦、担当教授からの厳しい叱責で、メンタル的にもかなりのダメージを受けました。

実際この最後の七転八倒的な四苦八苦については、モチベーション研修における「最後は自分を信じる、自分で自分に期待するしかない」という期待が人を育てる「ピグマリオン効果」の説明を強力にサポートするエピソードとして、多くの皆様に、気づきを差し上げる事ができております。アンケートコメントでも「ピグマリオン効果の話が良かった」という書かれる方が多いのです。怒られ続けて判った、人を褒めて育てる事の大切さ、弊社の社名の由来でもある「ピグマリオン効果」は、私の体験と共に皆様の心に届いているようでうれしく思う瞬間です。

そう、MBA取得後、実は、1年経って最も役立っているのは、この「こんなポジティブでイケイケ」の私でも慣れない修士論文を書く過程でボロボロになってしまった「挫折体験」だと断言できます。アカウンティングでもファイナンスでも起業の為の理論でも経営戦略でもなく、前職でも前々職でもお客様に恵まれてトップを走り続けて来た私が久しぶりに経験した挫折。それがこのMBAコースで得た最も貴重な体験です。

人間何が人生においてプラスになるかは、判らないものです。当事者で苦しんでいた時には想像もできない結末です。

役に立った圧倒的1位が「挫折体験」だとすると2位は、やはり現在の仕事の柱のひとつになっている「経営理念研究」です。その学びの過程で得た「良い経営理念の作り方」や「経営理念浸透方法」が、アカデミックな知識と現場感覚の融合によって役立っています。ひとつ事に没頭した事が、専門知識を語る時の説得力にプラスになっていると感じます。

もっとも100勉強して、納得して、本気で語れるのは、2つか3つなのですが、没頭するレベルまで研究する所まで自分も追い込むには、とても良い環境であったと感じています。仕事をしながら勉強や研究をしようと思っても、今もそうですが「いつか読まなくては」という本が積読状態になって行くだけで、なかなか優先順位があがらないものです。やらざるを得ないという環境に自ら飛び込む事は、大切だと感じます。

せっかくMBAを取得しても「会社で使う場面はありません」という方や、最初から判っているようなものですが「出世の役に立ちません」、またMBAを取ってコンサルタント等で独立したものの「仕事が来ません」というお話を良く聞きますが、それは、ある意味想定内と思った方が良いと思います。特に国内MBAは、人数も相当数増え、学校によって卒業基準も様々で、慶應エグゼクティブMBAや一ツ橋などの上位校以外は、正直漠然と資格を取得しただけでは、効果を感じる場面も少ないのではないでしょうか?

ありきたりな意見で私が申し上げるのも僭越ですが、そこから何を学び取るのか、どのような体験をするのかが、大切だと思います。ちなみに「ネットワークを広げたい」というような、「行けば何かが起こるんじゃないか」的な漠とした期待もされない方が賢明です。勿論結果として幸運にも一生付き合える貴重な友人関係を得る事が出来るもあります。私も幸運にも一生の友と出会う事ができました。そして、最初から膨大な人数のネットワークを売りにしているMBAコースも中にはあるのです。でも、実は本当に大切な友は、沢山いらない、薄い付き合いからは、生まれるものも少ないと思われませんか?

学校へ戻るメリットは人それぞれと思います。私の場合も、私の場合は当初思い描いていた状態とは異なり、激しく想定外な「挫折体験」が最も貴重な体験となりましたが、挫折体験でも成功体験、兎に角そこから「一生学び続ける」をキーワードにチャレンジされると得るものも大きいのではないでしょうか?

以上、卒業から1年MBAで得た体験をへんな言い方ですが「使ってみた」上で感じたMBAのメリット享受に関する一考察でした。