In 営業力強化

今日はビジネスの種の見つけ方とその展開についてのお話です。

アポ取りのコツとWEB会議のコツは実は同じスキル

最近は、本来営業研修でお伝えしていた営業スキルを営業職以外の方に「これからを生き抜くビジネススキル」としてお伝えするお仕事が増えています。もうすでに営業職向け研修のご人数を超えているかも知れません。

営業研修と営業職でない方(非営業職)向けの研修は、最近私の中で相互乗り入れしています。たとえば、最近作ったコンテンツ(研修の中身というぐらいの意味です)に「アポ取りの達人」というコンテンツがあります。電話でアポイントを如何に沢山取れるようにするか?というコンテンツです。

パワーポイントは、こんな感じでスタートして、アポ取りの掟を幾つかご紹介したのちに、実際のトークのお手本、実践と進みます。

それは、非営業職向けでは「WEB会議のコツ」というコンテンツに変わります。目の前にいない人と話すコツ、つまり目の前にいない人に素早く信頼され、目の前にいない人から合意を引き出すのは、私の中では全く同じスキルです。

ニーズの種の見つけ方

昨日お伺いした商談で、お客様とお話させて頂く中で、自分自身とても驚いてしまったのが、この創るプロセスが営業研修→非営業職への応用という流れだけではないという事です。実は上記のコンテンツですと先に非営業職向けのセミナーがあり、その後アポ取りセミナーをご希望されるお客様とのご商談でより深いコンテンツが生まれました。

結局自分の営業生活40年の泥沼のように蓄積された経験をディスカッションの中でお客様が掻きまわして下さり、そこから見つけ出した「ニーズの種」を私の中にある秘密の「誰にでも判り易く」フィルターを通して新しいものが生まれて行くようです。

昨日は、ご商談中、そのぜんぜん関係のない事に気が付いて、自分の力だけではない生かされ感を感じて、ひとり感動してしまいました。
勿論、研修タイトルを決めるブレスト中でしたので、そこでいつまでも感動している暇はなかったのですが。

このブログをお読みの方中にも、これまでのビジネス経験を蓄積されている方が沢山いらっしゃると思います。同じ業種、同じ職種で続けておられる事があれば尚更だと思います。

それを「人の役に立つ形」、「ビジネスとして成立する形」にするのは、このような人とのコミュニケーションの中で、相手の方が(または世の中の人が)「気にされている事」「困っている事」を種レベルで拾って積み上げて行く事ではないでしょうか?

それが判れば成功してます、判らないから大変なんですとお叱りを受けそうですが、でも、種を拾うのも正しい方法で練習を重ねれば上手くなって行くと思いませんか?その種の拾い方は、様々な方法があることと思います。私の研修では、相手の方のニーズを見つける為に相手の方を徹底的に知る所から始めるのですが、最終的には如何に「洞察 」するかがポイントであるとし、相手の価値観(もともと考えている事・本音)を引き出す為のやり方をお伝えします。これもニーズの種の拾い方の段取りの進め方のひとつです。

動態視力を鍛える

研修では、怪しすぎるので、これまでお話した事は一度もないのですが、本当の所、すべての人ができるのかどうかは別として、私は「動態視力」(動体視力とも)が重要だと考えています。動態視力とは、視線をはずさずに、目の前を動く物体の動きを追い続けられる視力のことです。(三省堂 大辞林)鷹とかハヤブサとか、ライオンとかチータとか、猫や犬もそうですが、人より動物が優れています。

私は、「ぼんやりとですが、ずっと相手の方の心の動きを観察している」様なのです。いわば広角で動態視力を発動しています。そして、相手の方に解決すべきニーズがないと感じる時は、まったく動かない怠けものです。因みに、この「ぼんやり」がつくのも大事で、真正面から目線を外さず営業から売り込みされたら私も流石に目をそらすと思います。長いお付き合いのお客様は、きっとこのブログを読んで
「俺の所では、いつもぼんやりしたまま帰りやがって」と舌打ちされている方もいらっしゃると思いますが。

動態視力でニーズの種を追っていて、それが見えないときは動かないというセオリーが私の中にあるとすれば、オフィスで全然仕事の話をしないで、その後のランチタイムのお話の中で、突然研修紹介をはじめ、その場でご成約を頂いてしまって、自分でその結果に驚くというような経験も説明がつきます。

お客様も恐らくオフィスでなく、なんで「今?」と思われた事と思いますが、私の中では、その瞬間お客様の心が研修という解決策に向いたのに気づいたので、ご紹介を始めてみただけなのです。自慢話みたいな例で恐縮ですが、要はそれほど大した事をしている訳ではなく、相手の方の気持ちの動きを追うという着眼点が判ればレベルの差こそあれ、どなたでも出来る事だと思います。因みに、このニーズの種をお客様と一緒に見つけられた時は、最高の気分です。

新しいビジネスの種を見つけたい方、価値創造をして来いと漠然と言われて困っている営業職の方、相手の方の心の動きを広角動態視力を発揮して一度丁寧に追いかけて見てください。相手の方に、お客様に、心地よくお過ごし頂きながらです。きっとお互いに今までとは違う結果を掴めることと思います。