In 導入事例, 経営理念(ビジョン)

新しい年がスタートしました。みなさんの所属する組織のメンバーは、コロナ禍で困難が環境の予測される2021年を希望を持ってスタートされているでしょうか?モチベーションは、いかがですか?もしあなたがリーダーであれば、リモートワークの推進で目の前にいないメンバーのモチベーション維持が今年はいつになく心配なのではないでしょうか?

本日は組織メンバーのエンゲージメントと仕事へのモチベーションの向上に働きかける、ビジョン研修をご紹介させて頂きます。これまで、長期で経営理念改定を進めてきた企業内で最後の仕上げにお話しして来たことを、すでに完成度の高い改定の必要のない経営理念をお持ちの企業に提供するという新しい試みです。

実施させて頂いたのは、2019年日経弁護士ランキング労務部門で事務所設立わずか1年で堂々の6位を取られた倉重公太朗先生の事務所、倉重・近衛・森田法律事務所様です。企業労働法対応を得意分野とされておられ、組織のミッションも「企業人事と共に歩む羅針盤でありたい。」という、まさに企業人事の味方。テレビなどでも企業側の弁護士として取材を受けられている弁護士事務所です。今回は、「今年の抱負はなんですか?共に成果を上げる目標設定のコツ」という事で、年初の60分間のチームキックオフセミナーに登壇させて頂きました。

セミナーでは、以下の2つを中心に私の方からお話させて頂き、その後みなさんとワークをしながら、意見を交換してとても有意義な時間を過ごさせて頂きました。

  • 経営理念と自分自身のゴールの関係について
  • 達成する確率を上げる目標設定の方法(ビジョン&バリュー)

経営理念の専門家(オタク)の私としては、自分は自分、会社は会社ではなく、今いる組織で自分自身が成長・成功する為にぜひビジョンを持っていただきたいという想いを伝えさせて頂きました。

倉重先生からは、普段は日々の作業に追われていて考えることが少ない、「なぜ、我々はこの仕事をやるのか」・「どうやるのか」・「どの程度やるのか」について、ゆっくり時間を取って、他の人の発表も聞きながら考えた事は、年のはじめのとしてとても良かったとのお褒めの言葉を頂きました。

参加された方のお一人が、「この年になって目標の立て方を教わるとは思わなかった」と嬉しそうにおっしゃっていましたが、まさに最速で共に成果を出す為には、スキルが必要という事なのです。それは、ましてIQも理解度も高い士業の方でしたので、すっと腹落ちして下さったようでした。

受講者のみなさんの中には、いままで一度も目標を立てたことはないと断言される方もいらっしゃいました。また、もうひとりの方は、私の仕事は先生の言われた事を確実にやる事です、だから私の方からゴールを設定することはありませんとおっしゃられました。このあたりから、セミナーがスタートするのもある意味すごいのですが、目標を立てない主義とおっしゃった最初の方は、作り方とウォームアップのいくつかの演習の後、見事なビジョンを今年の抱負として発表されましたし、先生の言われた通りにとおっしゃった方は、演習を進めて行くうちに何かしらの気付きを得られたようで、実は先生の考えを先回りしてどんどん仕事を進めるのが自分の働きがいというような発表をされた後、今回それぞれの弁護士の先生の考えられている事が共有できたので、これからサポートの仕事がしやすくなると語ってくださいました。

また、アンケートでは、このようなコメントも。

今まで自分の人生の道筋は考えてましたが、それは仕事とは全く別のもので、正直、仕事において働きがいや目標など念頭になく、高みを目指す方々の中で、居ずらさを感じることもありました。今回、改めて考える機会を持て、ちょっとした(だいぶ?)意識改革ができたように思います。よかったです。

ご参加のみなさんが、それぞれ素敵な方ばかりで、セミナーの講師というより、経営理念の研究者としてみなさんのお話に耳を傾け、少々のコメントをさせて頂く事で、どんどんチームがひとつになっていくような、不思議な感覚を本日は味わせて頂く事ができました。

コロナ禍で働く環境も激変しました。リモートで働く為には、お互いゴールを確認し合い、迷った時にひとりひとりが裁量を持って判断ができるような行動の基準が必要になると私は考えています。倉重先生は、その著書『雇用改革のファンファーレ 「働き方改革」、その先へ』の中で、以下のようにお話されています。

どんな経験を積んできたか、どんなスキルがあるか、そしてどんな仕事がしたいかというWillの部分が重要なのです。このようなWillを持った人を一人でも多く増やし、一方では雇用のミスマッチをなくし、ある会社で輝けない人も別の会社でできる限りの力を発揮できるような社会にすること、これが日本全体としての生産性を高める為に重要なことだと考えています。

まさにその通りで、ひとりひとりのWill、こうなりたいという想いをあぶりだしてあげることも、経営者や組織を預かる方の大切な仕事なのではないでしょうか?組織エンゲージメントというと難しく感じますが、まずは一歩を踏み出すことです。みなさんのチームも年のはじめに、年度のはじめてにお互いの想いをお話になられてみてはいかがですか?

最後に余談ですが、セミナーは、短ければ短いほど難易度は上がり、事前の練習も必要なのですが、短いセミナーでもっとも難しいのが場の温め、ウォームアップです。今回は、冒頭「私は今年60歳なので」とおっしゃる方に「あっ、私も今年60です。昭和35年!」と言ったら「あれ、私36年ですけど・・・・」と言われ、「あれ?おかしいな、私の方が1つお姉さんでした、あっ、すみません、嘘でした私今年60歳でなくて、61歳でした。わざとじゃありません、ごまかそうとしたわけじゃありません!」というやり取りで、私は焦ってプチ・パニックでしたが、ご参加の方の中には、もう肩を震わせて笑っておられる方もいらっしゃって、偶然あっと言う間にウォームアップが終了しました。お正月早々、まさに奇跡のウォームアップでした。