In Blog, 社長の追伸

科学的に自分を知ると、どうなるのか?

ギャラップ社のストレングス・ファインダーのコーチングを受けてみました。世の中には、さまざまな自己分析ツールがあります。人事の世界、特に外資系などでは管理職層に対してストレングス・ファインダーやMBTI、Discなどのツールを使って、自己分析をさせる事が多いです。

今回、やってみたのは、ストレングス・ファインダーです。「強み」につながる「才能・資質」を見つけるためのツールです。「さぁ、才能に目覚めよう」(トム・ラス 日本経済新聞出版)という書籍を購入すると、上位5つの自分の特性が判るアクセスコードがついているのですが、実施したのは、177の質問に応えると34すべての資質の順位が判る正式版(5850円)の方です。

これまで、この手のアセスメントには興味がありませんでした。そもそも自分がどのような人間で、何に強みがあるのかは、自己分析できているつもりですし、特にギャラップ社のストレングス・ファインダーの認定コーチになる為には、100万近いお金を払って資格を取る必要があり、売れない人事系のコンサルタントが、「仕事が来るかも知れない」という幻想を持って取る事が多い資格というぐらいの認識でした。社内外で実施する為に、使用目的があって取るのなら判りますが、仕事が来るかも知れないということで取るのは、完全にお金の無駄遣いだと・・・・・

という事で、今まで全く私のスコープ外だったストレングス・ファインダーですが、今回は、友人のコンサルタントが資格を取得し、その友人が大いに信頼するに値する人だった為、興味を持ってコーチングを受けて見ることにしました。

友人を信頼していたという事も大いに関係があると思いますが、受講してみて認識は大きく変わりました。自分自身を客観視して内省する事にも役立ちますし、組織開発的には、管理職層などのコーチングをする際に、このような外部で実装されたツールでエビデンス(証拠)を示す事は有効だと思いました。

私の結果はどうだったのか?

さて、私の結果です。人の分析結果を聞くよりも、ご自身の分析をしてみた方が楽しいと思いますが、私と既にお仕事をされている方は、「なるほど、こいつはこんなやつなんだな」と分析して下さい。これまでお付き合いのない方は、「こいつの仕事のスタイルは、つまりこうだな」という事でお読み頂ければと思います。うっかり実施して、「損得勘定でしかあなたは動きません」とか、とんでもない闇が暴かれたらどうしようかと思いましたが、そのような結果にはならずに、安心しました。以下が私のトップ5です。

私のトップ5

  1.  最上志向 Maximizer
  2.  収集心  Input
  3.  目標志向 Focus
  4.  コミュニケーション Communication
  5.  活発性  Activator

1. 最上志向 Maximizer

最上志向という特性を持つ人は、自分の得意・不得意が判っている人です。コーチは結果を元に説明が多方向から説明してくれるのですが、面白いと思ったのは、この特性をもつ人は、多少の関連するスキルや経験があっても、自分の自信を失いたくないので、リスクを取らないそうです。本当に得意な事しか挑戦しないという事です。会社を作って以来、経営理念と営業研修の2つに収集して、いつの間にかブログから女性活躍推進などの項目を削除した私としては大いに納得。専門外の事に関しては「ノミの心臓」です。

2. 収集心  Input

より多くの知識、情報を求める知りがたり屋です。情報やアイデア、人間関係などを収集したい、集めたいという欲求があるそうです。複雑な手順、ルーチンの謎を解明することに時間を費やすそうです。研修を作るまでの情報収集のしつこさにこのあたりの資質が色濃く出ていると自分でも思います。また、多くの場合、このさきの数年、または数十年先のことを考える人たちと過ごす時間を「うまいこと」手に入れるそうです。確かに、私の友人たちは、皆さんしっかりとビジョンをもつ人が多いですし、ビジョン策定研修などでは、多くの人のビジョンを聞く事ができます、そして、そのような人たちのビジョンの話を聞くのは、私にとって大変なご馳走です。

3. 目標志向 Focus

日常的に目標を文書化して、それに従って優先順位をつけ、その通りに行動しますとの事、
英語の単語がFocus(一点集中)という事も含めて全く合意です。これが1番に来なかったのは、これに関するたぶん非常に重要な設問が最初の方に来たのですが、価値観と目標どちらが大事ですか?のような設問が同時に来て、あまりにも自分に取って重要な設問過ぎて、優先順位をつけられず、いわゆる考えすぎてタイムオーバーでスキップした事が原因だと思います。(ちなみに私は大切にした価値観をあきらかにして自分の軸を確認してから、目標を立てています。)自分的には、あきらかに目標が衣(ころも)を来て歩いている自分、決めた事や受けた仕事に、もの凄い集中力で肉体的にも精神的にも膨大なエネルギーを注ぎ込めるというのが、最大の強みだと思います。

4. コミュニケーション Communication

自分の考えを言葉に表すのが得意で、話術に優れ、物事を印象的に説明するのが上手な資質です。はい、その通りすぎて異論ございません。この才能と交渉術で、物語を生き生きと話したり、事例を上手くアレンジして伝える、また出来事を面白おかしく話したりすることが出来るという事です。ついでに、率直で、わかり易く、手短な会話を好むそうです。多くの人は、その話し言葉の巧みさに魅了され、あなたと仲間になりたがりますとも書いてありますが、人間関係を構築するのは、そもそも知らない沢山の人と仕事以外で話す事は苦手で、すので、これはどうでしょうか?

5. 活発性 Activator

アイデアを実行に移す事によって結果をもたらす、行動重視型の資質があるそうです。そりゃあそうです、座右の名が「思い立ったら即実行」ですので。じっとしている事はできない傾向だそうです。自分自信で決めるのが好きで、目標を立てたらそれを達成する熱意があるのも、この資質を持つ人の特徴のひとつです。

総合結果は?

因みにこのストレングス・ファインダーの資質は、「実行力」「影響力」「人間関係構築力」「戦略的思考力」の4つに分類する事ができますが、私は案の定「人間関係構築力」は、10位以内にひとつもなく、特に組織の中でリーダーなどになるのは、完璧に向いていません。

前職の「7つの習慣」の研修会社FranklinCoveyで、最初に初めて会った大ボスに何かプレゼンした際に、おそらく当時からプレゼンだけは、上手かった事が理由で「あなたには、是非マネージャーになって貰いたい」といきなり言われ、速攻で「マネージャーは、やりません」と宣言して生涯1プレーヤー、一匹狼の道を選びました。結果的に、このキャリアの方向性は、資質的に間違っていなかったという事になります。

このストレングス・ファインダーは、今、この瞬間の自分の状態を表しているそうですので、また自分のフェーズが変わったと感じた時に、またコーチング付きで受けてみたいと思います。でも、その時、きっとまた、「価値観」と「目標」に優先順位をつけられずに、オロオロすると思います。皆さんも是非挑戦してみて下さい、字面だけでは判らない組み合わせの不思議や深堀りなどは、ぜひストレングス・ファインダーのコーチにして貰う事をお勧めします。因みに、私がこのコーチの資格に興味があるかないかで言えば、やはり私には他にやるべき事、集中したい事がありますので、必要はないと考えます。