In セミナー/講演

今週は大手IT系企業様のグループ合同新入社員研修で、「経営理念浸透と仕事のビジョン」についての研修を実施してきました。組織の大切な事が頂いた経営理念の冊子に書かれていても、殆どの方が読まずに終わり、企業サイドは理念冊子を配った事で安心・終了では、せっかくの経営理念が全く生きません。経営理念をしっかり理解して、それをどう自分が活用すると「自分がこの組織で成功し、成長するスピードが上がるのか?」150名近いの受講者の方に向けて、3時間半という時間を目いっぱい使って、暴れまわって来ました。

IT系企業は特に人材争奪戦、その大切な新入社員の方のやる気を向上させる研修です。何分140名ですのでスクリーンが5枚もあり、横に長いので兎に角走り回りまって、沢山の方と対話をしながら研修を進めて行きました。

いつもの事ですが、ご人数の多いのは、私にとって全く問題ではなく、むしろ会場がひとつになる熱気が大好きです。ここ数年の新卒の傾向として、少し大人しいかも知れないという心配をよそに、とても活発な意見交換が進みました。

しかし、これは毎回申し上げるのですが、研修は盛り上がれば良いという訳ではありません。きちんと企画意図が受講者の方に伝われる事が肝心です。今回は、理念を理解して、自分自身の仕事のビジョンを書き上げる過程で「仕事の意義」を見出して頂き、モチベーションをアップして頂く事。「よし、この会社で頑張ろう、成果を出そう」と決意して頂く事が目的です。「どうそお願い、簡単に辞めないでね」という願いも込めて・・・・

 

毎回過去最高を更新というのも、嘘くさいですが、手ごたえ的には、かなりの「過去最高更新」感でした。自分でも講師をやっていて、どんどん乗ってくるのが判りました。経営理念について考えたり、語ったりしているのに、この受講者の方の「楽しい感」はなんでしょう。経営理念は、自分の成長の為に学び、理解し、共感できるポイントを探すのがと考えれば、決してつまらないものではないのです。

研修の流れは、ざっくり以下のようになります。

  • 経営理念を理解する(一言で言えるようになるまで、かみ砕く)
  • 自分の強みを探す/相手の強みを引き出す
  • 仕事のビジョンを持つメリットを理解する
  • 仕事のビジョンと行動指針を明確化する(ここでは導入企業に合わせて信条)

それぞれのコンテンツを今回は、大リニューアルしてステップ・バイ・ステップ、一歩づつ階段を登って頂くように勧めました。人事の責任者の方からは、厳しめというオーダーですが、ぜんぜん厳しめではなかったと思います。上手く表現できませんが、むしろ「ふんわり」。共に過ごす時間を楽しみながらという感覚でした。

今回様々な工夫を入れて行ったのですが、特に良かったと感じた点は、自分自身の大切な事を見つけ出すステップを今回から分割して考えて頂いた点だと思います。自分に向き合う所できちんと時間を取れた為に、自分にも大切にしたい仕事における目標(ビジョン)があるぞ、そしてこの会社が大切に考えているのは、これ(経営理念)だな、と腹落ちして下さったようです。テキストもビッシリ書き込まれていていて、このひたむきさ、前向きさは、ここ数年で一番素晴らしい新入社員の方々ではないかと、私も感動すら覚えました。

ここの所、各社の業績も回復基調、雇用環境も改善され新卒採用も学生の売り手市場となり、頑張って規定人数を揃えたものの、「どうも今年の新人は、物足りないなぁ」「少し意欲が低い気がするなぁ」などど、呟かれている経営陣の方、人事、採用担当者の方はいらっしゃいませんか?もの足りないと言う前に、期待が人を育てるという「ピグマリオン効果」を信じて、新入社員の皆さんに大いに期待をかけて上げて頂けないでしょうか?

まだ間に合います、もの足りないとお嘆きの前に「カンフル剤」を打たれたいのでしたら、どうぞご相談下さい。勿論これは、新入社員に限ったお話ではありません。なんとなく仕事をするよりも、ありたい姿を明確に走って頂いた方が遥かにスピードが出るのです。今回も経営理念活用、経営理念浸透の大切さを、実感する事になった研修でした。