In 社長の追伸

おはようございます、ピグマリオンの柏です。
このブログカテゴリーは、仕事とは関係のない「つぶやき」です。

私は前職での人事コンサルタント時代には、それほど頻度は高くないもののメールマガジンをお客様に差し上げていました。恐らく他のコンサルタントと大きく変わっていたのは、長い、長い仕事と全く関係のない追伸です。メールの内容が仕事3割の追伸7割ぐらいの事もあり、このメルマガを配信した後は、お客様の所へ伺って追伸の話で盛り上がってご商談に入るのは、最後の15分という事もしばしば。

たまに、まじめなお客様ですとご商談が終わってエレベーターホールへ送っていただく、その短い時間の中で、全速力でその内容について語りお互い爆笑というのが、お約束でした。なぜか仕事より喜んで頂いたお客様も多かった事から、またこのブログの1カテゴリーを社長の追伸として、恐らく仕事に関係のない話を恐る恐るではありますが、つぶやいて行こうと思います。

尚、伝説となっているメールマガジンが幾つかありますが、その中のひとつをご紹介しましょう。
2013年の「茶色の私に大変身」というものです。そもそもお客様へ送るメールのサブジェクトからして、「茶色の私に大変身」ですから、お堅い業種の銀行や証券のお客様は、メールが来るだけでもご迷惑ではなかったと、今更ながら少々反省しております。

茶色の私というのは、洋服やバック、靴などの私の身につける色の事を言っています。それまでは、何もかも全部黒でした。組合せを考える必要がない為楽だったからです。なぜ茶色の私に変身しようと思ったかをお話しします。

ある時、いつものように軽い(と本人が思っている)無駄話から商談をスタートした際、色のセンスが良いと自負されるお客様(男性です)に、「その黒くて大きなカバンカッコ悪いから、やめた方がいいよ」と言って頂きます。メインで使っていたのはポーターというブランドのHEATという巨大トートで、それにテキストや提案書、贈呈用書籍、パソコン、フランクリンプランナーという手帳を入れて毎日6-7キロを担いでいました。前職のフランクリン・コヴィー社には、そもそも手帳好きが高じて入社した事もあり、一時は手帳も一番大きいサイズを使っていて手帳だけでも、まさかの2キロありました。

ちょうど同時期にコンサルとしての見た目(プレゼンス)を上げようと、別の人事の方にお勧め頂き(こちらは女性)カラーコーディネートに行きまして、自分が茶系&紺系が似合うと言う事が判明します。しかし、持っていたバックをチェックしてみると、ひとつを除いて全部黒。普通女性の場合、洋服に合わせて色々な色のバックなどを持つようですが、当時の私の場合スーツもジャケットも全部黒でしたので、その流れでバックも全部黒でした。とりあえず、キャリーやリュックなど沢山持っていたTUMIという金目のブランドのバックは、会社の後輩K君にまとめて全部貰ってもらい、私が買ったのはコーチの茶色のハンドバックとフェリージというブランドの薄い茶系のブリーフケース、そして9999というブランドの茶色の細い枠の眼鏡でした。そしてお客様に、メールマガジンで私は茶色の私に変身します!と高らかに宣言をしました。

人に宣言してしまうというもの効果的な目標達成方法のひとつですので、これで変身できるだろうと大いに安心したのを覚えています。初期投資が自分には高価だったこと、また宣言した手前、服飾系も黒から茶色や薄いベージュやオレンジ色などにどんどん変えて行きました。

しばらくお客様に、茶色で必ず来るようにとか、ぜんぜん茶色じゃないとか、人事から別部門に移った人まで商談中に点検に来て下さるとか、相当ネタにされていましたが、どれも私にすればクラクラするほど高かったバッグも眼鏡も、その後、見事に全然使っていません。しかし、バックや眼鏡はすべて無駄でしたが、ジャケットなどの洋服系は、その後も茶色に変身した私のまま続いています。

今考えても少々勿体ない投資をしたとも感じますが、カラス(真っ黒)のまま歩いているより、茶色の私の方が断然良いですし(何と言っても見た目が怖くない)、即実行してみるというのは、失敗も多いですが得るものも大きいなぁと自分では思っています。
また、決意をしましたら、今度はこのブログで共有させて頂きたいと思います。

※追伸という表現について
追伸は目上の方やきちんとしたご連絡の場合には失礼であるという考え方もあります。
書き直さずについでに書き足したというイメージを与えるからという理由です。
私の場合は、本文と区別する意味で、失礼ながら追伸という表現を使わせて頂いております。