In 導入事例

はじめての業界です。日本を代表する損害保険会社のある本部の営業研修を作らせて頂きました。実施はハイブリット方式、リアル研修とオンライン研修の組み合わせの5回コースです。今回は、このハイブリット方式の研修事例をご紹介させて頂きます。オンライン研修の人数は理想的には8人までという結論を出した私ですが、今回の研修はある営業部門の6拠点からの選抜メンバーで、なんと48名です。

この研修は90分の5回コースで設計されていますが、現在まで3回が終了しています。参加者のいる6拠点ごとに密にならないようにお集まりいただき、私は各拠点を回っています。2回目に皆さんのご満足度の確認と最終回までのカスタマイズ設計の為にオンラインでアンケートを実施しました。45名の回答で、ご満足度4.38、取組意欲4.47、講師評価4.62と、匿名のアンケートにもかかわらず、まるで手上げで集まった方のアンケートのような高評価を頂きました。

運営システムの試行錯誤

社内会議システムを使わせて頂いたのですが、第1回は、パワーポイントを映すと当然私の顔は映らなくなり、みなさんが飽きずに集中して下さっているのか、講師自身に手ごたえが伝わってこず、更に良くしたいと強く感じましたので、2回目からは各拠点にモニター2台を用意して頂き、1台は講師の顔、もう1台はパワーポイントを投影と言う形にしたところ、今度は手ごたえを十分感じられる進行が可能となりました。このあたりが在宅でPCやメディアパッドを活用して参加する研修とは、作りが大きくことなる部分です。研修内で議論をすべきところは、密にならないように拠点ごとに、2名もしくは3名でディスカッションをして頂き、私の方で各拠点のご意見・ご感想を拾っていきました。

このような事も一見簡単なようですが実にやってみないと、拠点間をつなぐためのロスタイムはどのくらいなのか、レスポンスは、声はと、最初は怖いですし、上手くいくのか不安でしたが、チャレンジの機会を下さるお客様に感謝です。当初はこのような研修の形を想像もしていなかったわけで、冒険をせずに研修を来期に延期する選択もあったことと思いますが、先延ばしにしてしまうよりも、今困っている営業職の悩みを解決する為の実践的な研修を作ろうとされるその姿勢に私自身も感動しました。

研修の内容

差し支えのない範囲でご紹介しますと研修の内容は以下の通りです。実際は、かなりのカスタマイズで弊社の研修の原型がほとんどなくなっている部分もあります。第1回でここではご紹介できないのですが、研修を通じて判った多くの方の仕事への取組み姿勢に思考の癖のようなものがあることを発見したので、その癖を取り除けるようなプロセスで設計しています。

ゴール:価値共創型営業~お客様のニーズをいかに保険化できるか?

  • Day1 価値共創とはなにか?
  • Day2 相手の本音を聴きだす技術
  • Day3 商談実践と経験が浅くても成果を出すコツ
  • Day4   Yesを引き出す伝える力
  • Day5 モチベーションを維持する

中身のある実践的なロールプレイを

Day3に実践とありますが、ここが実はオンライン分割(複数回)研修の最大のポイントです。前回から時間をおいて考えたり、やってみたりした(つもり)の事を実践してみます。すると殆どの方がまだ頭で理解できたものの、身体が動かないという事に気付かれます。私はこの実践パートで、最近、お客様の商品を徹底的に勉強して即興のロープレの相手をすることにハマっています。こちらの方が、はるかに刺激的な研修になるからです。

リアル研修の時はお互いにペアになってロープレを行いますが、これは各ペアを講師がきちんとチェックしていないと、手を緩められているというか、自分たちの都合の良い展開に持って行っている事も多く、厳しいトレーニングにならないこともある為です。オンラインでしかたなく、私が個々の方のロープレの相手となり他の方がそれを見ているという形にしましたが、今のところ、非常に心臓に悪いロープレですが、効果は抜群のようです。

特に今回は事前に各営業部門の取り扱い商材のパンフレットをご共有頂き準備も念入りに行いました。自動車保険や火災保険、法人向けの広範囲な保険など部門ごとに扱う主力の保険が異なるために、一部の部門では単なる保険商品だけでなく、その中のあるサービス名を使ってロープレを講師ができるように準備しました。この点、先週までやっていた製薬会社さんの方が製剤が決まっていて楽でしたが、それは皆さんの気づきを深める為には仕方がありません。研修内の例題ではできても、自分の商材に戻るとたちまちパンフレットを出して説明がはじまるという感じです。これを放置すると、せっかく研修をしたのに成果がでないであるとか、研修の時は熱くなったのに、戻ったら元通りになったという事になるのだと思います。

ハイブリット研修のメリット・デメリット

ハイブリット研修を実施される場合の注意点に戻りましょう。顔をしっかり見てやるオンライン研修と比べ、ぼんやりしていると成果が低くなる危険性を大いに感じました。今回はサポートして下さる方々が非常に優秀だったため、カメラの拠点間をつなぐ回線にもトラブルもなく、講師が動き回るとカメラを動かしと臨機応変にご対応頂いたのですが、私の能力不足もあると思いますが講師はよほど自制してかからないと、つい目の前の受講者に最適化して講義をしてしまうと思います。またすべての企業様に今回のような素晴らしい臨機応変のオペレーションをサポートして下さる方がいらっしゃるとも思えません。

目の前だけでなく、画面の向こうの講師からは見えない参加者をどのようにマネージするかが、ポイントであり、ハイブリット研修のデメリット、つまりリスクです。オンラインで顔が並んでいるのではなく、チャットなどは使う場合もあるものの、概ね一方的に話すWebinar形式の講演を無理やりインタラクティブにして行くような怖さがありました。「良さそうだ」とうっかり取り組むと、リアル以外の参加者にとってはつまらない研修になってしまうと思います。

それを超えてのハイブリット研修のメリットは、迫力のある講師を間近に見るリアルと、ペアワークやグループワークなどへの講師の直接コメントが入る部分です。特に私のような事例はすべて体験談でキャラ立ちしている営業講師はインパクトが大きいと思われます。また、講師が各拠点を回ることで一度はみなさんとリアルで会える為に目の前に講師がいない回でも臨場感が増すこともメリットになります。

また、オペレーションの煩雑さや講師の目配り・気配りの最大化で見えない参加者を惹きつける必要があるというリスクを乗り越えられれば、8~10名から一気に50名まで参加人数を増やせるので、コストパフォーマンスが素晴らしい事になります。

受講者アンケートコメントより

今回の研修は営業の本質が見えたと感じました。恥ずかしながら今までの営業活動のなかでお客様の価値観は何であるかを考えたことがありませんでした。代理店・お客様からいわれたものをただ説明していることは働いていないのと同じことです。この研修を機にお客様の価値観は何かを深堀しながらお客様にとって最適な提案ができるようになりたいと思いました。

講師のトーク。ポジティブなハイトーンでテンポよく、ポイントがスッと入ってきます。

普段の営業で少し工夫することで、結果が大きく分かれてくることを認識した。

「もう保険は入りたくないんだよね」の事例でNGワードを使ってしまっていたと気づかされました。

不動産会社の実例のように、ラダリングを意識して使いたい

普段の自分の営業は結構せっかちになりすぎてラダリングができていなかったと感じました。

様々な共感スキル 商談前・中・後でそれぞれ異なるスキルがあり、すぐに実践しようと思いました。

全部実践しようと思いますが、価値観の明確化は特に意識して対応したいと思います。

と、いつもなら更に沢山のコメントをご紹介するのですが、今回は派手にカスタマイズをしているので、当然アンケートのコメントも微に入り際に入り状態、残念ながらご紹介できるコメントが選べません。それだけご自身の仕事に落とし込んで考えてくださっているという事だと思います。

インパクトのある生事例を

私の方も強く共感して下さっている皆さんの為に、「衝撃の21本直前キャンセルからの必死のカバー」など、今直面しているコロナ禍の中での自分の失敗談をそのまま研修にして、どうしたら12月末までに取り返せるのか?工夫をした秘訣を大公開などこれまでの研修では使っていない「今の事例」をふんだんに使っています。アンケートに柏さんの成功体験も聞きたいですと書いて頂くほど、そもそも失敗談が多いのですが・・・・

残すところあと2回となりましたが、優秀な方々ばかりですので、残りの回では、さらに実践的な難しい保険商品を分かり易くお客様にお伝えする伝え方と最終回では、「営業マインド」と「スランプにどのように対処するか?」までしっかりお伝えしようと思います。